■「全体施療」効用のメカニズム(2)
「全体施療」は押圧と関節の可動で血液・リンパ液の流れが促進され、細胞の新陳代謝・自然治癒力を高める効果をお話ししましたが、もう一つ大事な効用があります。 ●心身の緊張が取れリラックス状態になる。 ●自律神経のバランスが整う。
痛み等の不快感がある時は、ストレスを感じ交感神経が亢進しています。施術を受ける人の心にコンタクトして副交感神経に導くのは、「全体施術」での呼吸法での大きな効用です。
その効用のメカニズムは、自律神経の働きを理解する必要があります。
自律神経は交感神経と副交感神経の相反する働きのバランスで、身体の器官等の働きを支配しています。自律神経は一般的に人間が自由にコントロールができない神経とされています。
しかし、呼吸は自律神経が支配していますが、自分の意志によっても呼吸を調節できるのです。重要なことは呼気の時は副交感神経が、吸気の時は交感神経が亢進されるように働くことです。
腹式呼吸というのがあります。腹を使った呼吸法ですが、吸気より呼気に注意を向け、呼気をできるだけ長く保つことで副交感神経を刺激します。その結果、気持ちがリラックス状態になるのです。こ
のことからも、呼吸と自律神経の密接な関係がわかってもらえると思います。
施術の「決め」は、「呼気」に合せることに気を使う意味がわかってもらえると思います。「全体施術」は相手の呼気を深く誘導することで副交感神経へと導くものです。
又副交感神経の亢進は、白血球の増加を促し免疫力を高めることや、痛みを感じるのを弱める力があることなどがすでにわかっています。
皆さんが自律神経の存在を自覚するのは、怒ったときた時とか驚いた時に心臓の動悸が速くなるのを経験しますね。急激な心のストレスが交感神経を亢進させ心臓の動悸を早めたのです。
長い間ストレスを受けていると交感神経のバランスを崩し、自律神経失症・躁鬱症などの病気の原因ともなります。現在はこのストレスを受ける環境が多く、身体の不調を訴える人が急激に増えている現状があります。 ■自律神経の働き
★交感神経 ★副交感神経
・心の状態 緊張し落ち着かなくなる 平静になり落ち着く
・心拍の拍動 速くなる 遅くなる
・血圧 上がる 下がる
・筋肉 緊張する ゆるむ
・脳の血管 拡がり、頭に血が昇る 縮む
・消化器 抑制 活発
・呼吸 速くなる 落ち着
交感神経は戦う神経<起きている時>、副交感神経は休む神経<寝ている時>ともいわれています。
◆「全体施術」は押圧と関節の可動をもって、直接体液の流れを促進させるのと、心にコンタクトして自律神経のバランスを整えることで、身体の新陳代謝と自然治癒力を高める施術法なのです。
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